社会科副読本の薦め

歳を取ると、なおのこと、ゲームも、シンプルなもの、それでいて、長く続けられる、スルメみたいなものが、面白くなってくるのだけど、こと、本に関していえば、もし「哲学」や「倫理」に、ちょっとでも興味があるなら、これだけ長く楽しめるのも、珍しい。

 
文字や写真、イラストのバランス、レイアウトの見やすさ、文章の簡潔さ、カラー印刷… とにかく抜群で、パラパラ眺めてるだけでも、楽しいし、ちゃんと読もうとしたら、一ヶ月以上楽しめる。 そして、読みはじめたら最後、原典を読みたくなるので、そうなると、もう、年単位で楽しめる。 学生時代、社会科系は、授業そっちのけで、副読本を読みふけった経験があると思うが、「倫理」の副読本は、倫理の授業が無ければ、(わたくしを含め)読んだことが無かったはず。 これだけ充実した内容なのに、学校の授業で使う用途のせいか、お値段 934円(税込)。 桁を1つ間違えてるのでは? と、心から思うほど。 他にも、副読本は「テオーリア最新倫理資料集」「最新版 倫理資料集」「倫理資料集」など出ているが、かたっぱしから買って読んでみたところ、こちらは、文章ばかりだったり、画像が少なかったり。 読み物としては、上の、東京法令出版(とうほう)「アプローチ倫理資料PLUS」が、ぶっちぎりで良い。
 
最近は、新書やマンガでも、このあたりは、いろいろと出ているが、特に、哲学・倫理系は、分野の幅も、深さも、膨大で、一通り目を通すだけでも手間、ましてや、すこしでも理解しようと思うと、時間がかかってしまい、著者や時代、思想の一部だけ読むと、偏ってしまう恐れもある。 なので、最初に、概括的な本を読んで、全体の流れや、歴史をおさえておくのもコツで、この系統は、大学受験の参考書が、やたらと充実。 そのなかでも、蔭山先生の本が、断トツで分かりやすい。 


 
ちなみに、「日本史」「世界史」の副読本は、やはり、山川に一日の長が有り。こちらも、眺めてるだけでも、やたらと楽しい。しかも、1000円以下で、とんでもない充実度。家に子供がいるなら、日本史、世界史、地理、公民(現代社会)、倫理、などの、社会科副読本を置いて、好きに眺めさせておけば(漢字が多いので、幼児には向かないだろうが、画像が多い副読本は、なんとなく楽しめるはず) 変に、他の社会科系本を買い与えなくても、充分かもしれない。
 
 
AIの登場で、今後、ますます”哲学”や”倫理”が、重要視されるはずで、おそらく、この数年以内に、東京法令出版(とうほう)「アプローチ倫理資料PLUS」が注目され、ベストセラーになる可能性さえ有り。 ただ、これを読んだからといって、大学受験で「倫理」を選択したかというと、読んだ、と、わかった、と、試験で解ける、は、別なのだな、を実感できるのも、また面白し。 試験の正解が、自分の正解とは限らないので、俺なりのプラトン、自分なりのニーチェ… で、良いのだろう。




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